新学期も始まり、新しい環境にドタバタしているのではないでしょうか。
特に幼稚園の年長さんや保育園の5歳児クラスは来年からの小学校の入学準備も一緒に始まります。
発達障害を抱えるお子さんをもつ親にとって小学校の進学先はとても悩みますよね。
通常学級にするのか、特別支援教室を利用するのか、特別支援学級に入学するか、特別支援学校へ入学するか・・・。
住んでいる地域にもよりますが6月ごろから就学相談の予約受付が始まります。
就学相談とは発達に不安のある子供の進学先を市区町村の教育委員会のスタッフと進学先の校長先生達と一緒に相談し、決める場所です。
就学相談で発達の度合いを検査するのが『田中ビネー検査』になります。
今回は下記の内容で田中ビネー検査の結果で何がわかるか紹介していきます。
子供に試験内容を聞いても毎回「内緒♪」とはぐらかされます・・・。
田中ビネー検査とは
田中ビネーの歴史は古いんです。
今から118年前の1905年にビネー(Binet, A.)とシモン(Simon, Th)が最初の知能検査を開発したとされています。
その後、1945年に田中寛一らが日本人向けに開発されたのが『田中ビネー検査』になります。
検査内容を現代にあわせて何度も改変しており、現在は5番目になるため、『田中ビネー知能検査Ⅴ』となりました。
田中ビネー検査の特徴は
- 現代の子供に適した内容
- 2歳〜13歳までは知能指数(IQ)と精神年齢(MA)を算出する
- 14歳以上は偏差知能指数(DIQ)のみの算出にする
- 検査用具を大きくし、図版はカラーに変更
- 1歳以下は発達状況を指数にする
特徴から年齢に応じた検査内容になっているのがわかりますね。
田中ビネーについてある程度理解したところで、次は就学相談で実施する田中ビネー検査の結果がどのようになるのか紹介します。
就学相談で実施する田中ビネーの結果はどんな時に使うの?
就学相談で実施する田中ビネー検査は「通常学級」「特別支援教室」「特別支援学級」「特別支援学校」のどれかに就学するかの指標になります。
もちろん田中ビネー検査だけで就学先を決める事はありません。
当日は検査以外にも面談があるのであくまでも参考値として検査します。
就学相談の検査の流れ
就学相談で行う検査はどんなタイミングはまず会場に到着したら、母子分離になります。
ここから既に子供の状況を見られている雰囲気です。
その後、子供が田中ビネー検査を受けて親元に戻されます。
子供が検査を受けている間、保護者は別室で、家庭での状況や希望進学先を面談します。
田中ビネー検査の結果はいつわかる?
就学相談を受けている時にわかります。
検査内容の解説と結果を面接官から説明があります。
こそから、就学先を面接官からオススメされます。
今回の就学相談(個人)では本人の知能指数や発達状況を確認し、次回の就学相談(集団)の予約と解説をして終わります。
ざっと1時間半くらいで終わります。
就学相談の田中ビネー検査を受けてみた感想
正直に言うといつもより悪い結果が出ました。
就学相談を受けた周りからも、悪い結果が出た子供がほとんどでした。
中には知らない環境に緊張して集中できず、判定不能で後日再検査をする子も。
どんな状況にも対応してほしいので、この結果に親は「まっ、仕方がないか」と思いました。
就学相談で受ける田中ビネー検査の対策方法
就学相談は予約制なので、保護者の都合のいい日程を第4希望日まで決めます。
そして田中ビネー検査も就学相談で行います。
検査の対策としては
- 前日は早く寝て体力をつける(母子分離になるので、ストレスがかかるため)
- 質問を受けたら、ちゃんと答える習慣をつける
- わからない時は「わかりません」と意思表示をする
検査は知的部分を数値化するので、進学先を選ぶ参考になります。
6月に就学相談の予約が開始されますが、実施日はほとんど9月からになります。
当日は土砂降りの雨でした。。。。
就学相談の田中ビネーを受けた筆者の体験談
2022年秋に就学相談を受けた1番の感想は
親がある程度進路を決めないと中途半端になる
田中ビネー検査は96と出ました。
これは通常級の人は100なので、96は通常の範囲内だと思います。
しかし、面接の対応でいまいち受け答えができなかったので、通常級での進学は難しいと言われました。
まとめ
就学相談で受けでる田中ビネー検査は就学先を決める時の参考値です。
田中ビネー検査の結果がすべてではありません。
検査+子供の面接+親の意見の3点をふまえて教育委員会がオススメの進路先を提案します。
発達障害の子供を持つ親としてとても不安になると思います。
小学校に入っても進路変更は可能なので、臨機応変に頑張りましょう。
次回は就学相談について更新したいと思います。